歯周病治療で肝機能改善

歯周病菌を投与され肥大化した肝臓
飲酒しない人も発症する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者が、歯周病菌を保有する割合は健康な人の約4倍と高く、歯周病の治療で肝機能が大幅に改善することがわかり、横浜市立大学の中島淳教授らのグループが発表しました。
Involvement of a periodontal pathogen, Porphyromonas gingivalis on the pathogenesis of non-alcoholic fatty liver disease
BMC Gastroenterology 2012, 12:16 doi:10.1186/1471-230X-12-16

同グループは、肥満状態のマウスに歯周病菌を投与すると、3カ月後に肝臓が平均約1・5倍に肥大化し、肝炎が悪化することを突き止めました。 一方、NASH患者102人の歯周病菌を調べたところ、保有率は52%で健康な人と比べて約3.9倍でしたが、歯周病のNASH患者10人に歯石を除去したり抗生物質で歯茎の炎症を抑えたりして治療した結果、3カ月後には肝機能の数値がほぼ正常になることがわかりました。
同グループによると、歯周病と心臓病や脳卒中との関連は指摘されているが肝炎では初めてで、「脂肪肝の人は肝炎に進行させないように、口腔内を衛生に保つことが大切だ」と話しています。
(写真は、歯周病菌を投与され肥大化したマウスの肝臓(右)と投与していないマウスの肝臓)

HbA1c値を国際標準値に統一

糖尿病の検査の一つであるHbA1cの検査値の表記については、日本独自のJDS値と、国際標準のNGSP値とでは差異があり、国際学会・論文・臨床報告等で不都合が多いことから、日本糖尿病学会ではNGSP値に統一することを決定し、平成22年7月1日より論文等で国際標準値の使用を開始していましたが、日常臨床での使用を平成24年4月1日から開始することをこのほど決定し詳細を発表しました

本年4月1日からは、日常臨床では原則として検査値はNGSP値で表示されますが、混乱を避けるため当分の間JDS値が併記されます。

従来のJDS値での比較をする場合の変換公式は
NGSP=1.02×JDS+0.25
JDS=0.98×NGSP―0.245
ですが、概算は次のようになります。
NGSP値5.2%以下  : JDS=NGSP―0.3
NGSP値5.3~10.2% : JDS=NGSP―0.4
NGSP値10.3~15.2% : JDS=NGSP―0.5

なお、特定健診・保健指導では平成25年3月31日まではJDS値のみが表示されます。

歯のエナメル質の再生が可能に!?

 東北大学歯学部小児歯科学の福本敏教授のグループは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、歯のエナメル質をつくるエナメル芽細胞の誘導に成功し、このほど「The Journal of Biological Chemistry」電子版に発表しました。
 Role of epithelial-stem cell interactions during dental cell differentiation
J. Biol. Chem. jbc.M111.285874. First Published on February 1, 2012, doi:10.1074/jbc.M111.285874

 ヒトのを形作るエナメル質象牙質のうち、象牙質をつくる象牙芽細胞は歯を形成した後も歯髄の中に存在し続けますが、ヒトの体の中で最も硬い組織で歯の最外層にあるエナメル質を形成するエナメル芽細胞は、歯が萌出すると、体の中に存在しなくなります。このためエナメル芽細胞がどのように分化し機能を発揮するのかは明らかではありませんでしたが、今回、同グループは、ラット由来の歯原性上皮細胞とマウス由来iPS細胞を共培養することで、iPS細胞がエナメル基質であるアメロブラスチンや、エナメル芽細胞マーカーであるエナメリンというエナメル質形成にかかわる物質が発現することを確認しました。
 エナメル質は歯の最外層を覆っており、虫歯などで破壊された場合には再生することはないので、現在は人工的な詰め物などを詰める治療が行われていますが、この成果が臨床的に応用可能になれば、失った歯や歯質の再生への応用が期待できるようになるかもしれません。

雨どい破損

雨どい破損(山田歯科医院)

この大雪で、診療所の屋根雪が大きく雨どいに圧し掛かり、ついに雨どいが破損してしまいました。
最も破損した箇所は、入り口玄関の角の部分です。
雪解けまで修理ができませんので、しばらくの間は、雪解け水のしずくでご迷惑をおかけすることになります。
出入りの際は、しずくで濡れないように、ご注意をお願いします。